拍手ログ 3

  ハロウィン1 鬼兵隊(銀魂)

「晋助様、10月の終わりには『はろうぃん』ってモノをやるらしいですよ!」
 相変わらずの笑顔で来島また子は右手を挙げて発言した。
 部隊を治める男・高杉晋助はそんな彼女の話を、口の端に煙管を咥えながら聞いていた。
「また随分くだらねぇ話題出しやがったなお前。」
 高杉はプハーと煙を吐いて睨むような目つきでまた子を見やる。
「く、下らないって 酷いッスよ!特に何もない十月だから少しでも場を盛り上げようとしたのに!」
 そう言ってまた子はム、と頬を膨らましてそっぽを向いた。
「で? その『はろうぃん』って奴はどんな事やんだ?」
 さもどうでも良さそうに高杉は再び煙管を咥え、煙の味を堪能する。
「んー…何でもお化けみたいな格好をして『お菓子をくれなきゃイタズラするぞ』って言いながら町を練り歩くらしいッス。」
「なまはげの間違いじゃねぇのかソレ?」
「とりあえず衣装の方は用意したので一回で良いから着てくださいよー。」

 十分経過

「これぁどう見てもお化けでも何でもない気がするんだが」
 高杉が着たのは何の変哲もない学生服。年齢が年齢なだけあって非常に合わない雰囲気がある。
「ようは普段とは違う格好をすれば良いから、こんなのでも良いと思うッス。」
 また子が着たのは鬼娘の格好。スカート部分が短く太腿がよく見え、肌が殆ど露出されている。頭には小さな鬼の角二つ。
「んじゃ、その辺を少しぐらい歩いていくッスよー。」
 そう言って、また子は上機嫌に外まで走っていった。高杉もはしゃぐ子供を見守る保護者みたいな感じでついていった。
 船に残ったのは武市変平太と河上万斉だ。武市は鬼の格好、万斉は何故かスカートを履いている。
「…風が冷たいですね。」
「そうでござるな、ところで 拙者は何時まで女装を続けなければならないのでござるか?」
「この拍手が変わるまで、ですかね」
「……。」



  ハロウィン2 一方通行、打ち止め、黄泉川愛穂(とある魔術の禁書目録)

「お前等ー、十月と言ったらハロウィンじゃん。だから着替えろー!!」
 そう言ってバンと病室に現れたのは女警備員・黄泉川。
 何故か彼女はシルクハットを被り、男物の緑色スーツを着ていた。
 それでもそのプロポーションは凄まじく、周囲に勿体無い印象を与えている。
 病室で横になっていた一方通行にテーブルに乗っかっていた打ち止めは目を丸くして黄泉川を見た。
「ハロウィンって…10月31日にやる海外のお祭りだよね、ってミサカはミサカは尋ねてみる。」
「何でンなつまんねェ行事に参加しなきゃならねぇンだァ?」
「さーさー気分転換にやるじゃんやるじゃん、衣装はそれなりのもの集めてきたから。」
 一方通行の文句を無視して、黄泉川は二人の背中を押して出て行った。

 多分十分ぐらいは経過しただろう

 打ち止めは白と空色のワンピースを着ていた。前髪の辺りに同じ空色の飾りリボンが留められている。
「おー、似合うじゃん。」
 黄泉川はパチパチと拍手して賞賛する。
 打ち止めは素直に照れた。
「…おい、ヨミカワ……」
 打ち止めの背後に冷たい、怒気の混ざった殺気が伝わる。
 振り向けば赤いチョッキに腕を通し、懐中時計を持った

 そんな白兎の着ぐるみを着た一方通行が立っていた。

「何だコレは?」
「いやー、白髪に赤目といったら、やっぱコレじゃん?てかそれしかイメージできなかったじゃん。」
 ふざけるなァァァァァっと言う怒号と共に最強が暴れたのは数秒後の事。



  ハロウィン3 杉波拳、森下林(魔法☆ファミリー)

「拳ーハロウィンだからお菓子ちょうだい。」
 少年陰陽師・杉波拳が居候している寺院にそう言いながら入ってきたのは、赤ずきんの格好をした従妹・森下林だ。
 シャーペンを握ってサラサラと英単語のプリントに文字を書く手を止め、拳は林を見る。
「林…一応見て分かるとおり此処お寺だから、そう言う話題はなるだけ控えてくれ。」
「む。英単語の課題を次々クリアしていくお寺の人もどうかと思うよ?」
「羊羹ぐらいなら出してやれるから、とりあえず上がりなさい。」
 はーい、と元気のいい返事をして林はいそいそと玄関からお寺に入っていった。
「で?防災頭巾被って何しに来たのお前は。」
 コポコポと湯飲みに緑茶を注ぎながら拳は言った。
 林はモクモクと羊羹を食べる。
「防災頭巾じゃないもん、赤頭巾だもん。」
「幼稚園の頃避難訓練でソレ被っていた奴が何言ってんだ。」
 拳は彼女の右手側に受け皿に載った湯飲みを渡す。
「お前が赤ずきんならオレはアレか?猟師か?」
「えー?狼じゃないの?」
「ほぅほぅ、女装した野郎に喰われてぇのかお前?」
「?」
 林は首をかしげる。

 右を見れば黄金色の夕陽が木々を闇に染め上げていた。



  ハロウィン4 俊足閃光(少年の罰当たり)

「十月は一応ハロウィンって事らしいのでとりあえず変わった服を持って来た。」
 家にあった服を数着持ってきて析羅はそう言った。
「お前が西洋の祭りに参加するなんて珍しいなー…。」
 紋火は頬杖をつきながらそう呟く。
「ま、とりあえず着てみろ。」
 出されたのは黒スーツにスラックス、白シャツと柄のないネクタイだった。

「着てみたけど…」
 紋火と水寿はスーツに腕を通してから析羅に尋ねる。
「んじゃ、水寿。お前はこのスケッチブック持て。」
 スケッチブックは何の変哲もない市販のもので、特に仕掛けもない。
「紋火は空手の構えを軽くやってみて」
「? おう…」
 言われるままに構えを取った直後
「『悲しい時』ー。」
 析羅はしてやったり顔でそう言った。

 神剣析羅、お笑い好き

 おまけ
「コレ、何の芸人模した衣装だ?」
「あー、多分アレじゃね? まち○ま○ゃの『ブスナイパー』。」
「お前のそのお坊さんみたいな格好は何だよ?」
「南○やじ。」



  ハロウィン5 虎杖秋鹿&蜩上、鉄社雷&鉄渚(蒼い月の眠る森)

「ハロウィンですのでそれっぽい格好を狙ってみましたー。」
「だからこんな格好なのか。」
「はい!」
 上はシスター、秋鹿は吸血鬼の格好をして食卓に向かい合っている。傍目から見なくても変な風景。
「吸血鬼、吸血鬼か…。」
 秋鹿はブツブツ呟き味噌汁を飲み干すとジッと上を見た。
「? どうしましたか秋鹿君。」
「吸血鬼って、人の血を飲むのだろう?蚊みたいに。」
「その表現はどうかと思いますが。」
 上がそう困ったように笑う中、秋鹿はジリジリと上に近付く。
 そして、彼女の襟を少し捲り

 カプ、と首元を甘噛みした。

「こんな感じか?」
 首元から口を離し、親指で拭う。口付けた箇所には赤い花が咲いていた。
「…………ッ!!!」
 上は顔中を赤らめ、体温・心拍数共に上昇させていく。
(天然でこういう事やるから、ズルイですよ…)
 赤い顔した彼女はただただ俯いていた。

 鉄家
「ハロウィンにちなんで李○竜と○潤を意識してみました。」
「渚さん、コレじゃハロウィンじゃなくて コスプレです。」